看護学部の教育方針(3つのポリシー)
本学科は、本学の建学の精神を理解し、ディプロマ・ポリシーに掲げた能力をカリキュラム・ポリシーに定める教育を受けることで身につけられると期待できる人材を求める。そのため、次に示す「知識」、「思考力・判断力・表現力」、「態度」を兼ね備えた学生を入学者として受け入れる。
「知識」
・高等学校での教育課程を修得している人
・国語、英語、数学、生物の学習歴がある人
・自然科学や様々な文化、社会に関する基礎的な知識を身につけている人
「思考力・判断力・表現力」
・知識や経験をもとに、自己の考えを表現できる人
「態度」
・社会規範を重んじ、他者と協力して行動できる人
・人々の生命や健康に対して広く関心を持ち、看護の専門職者を目指す意欲がある人
・努力を惜しまず、課題に自ら主体的に取り組む意欲がある人
本学科は、ディプロマ・ポリシーに掲げた力を養うための教育課程を編成する。教育課程は【共通教育科目】、【専門支持科目】、【専門教育科目】の3区分とする。【共通教育科目】には「教養」、「外国語」、「情報の理解」を配置し、汎用的技能を身につけて看護学分野への視野の広がりを図る。【専門支持科目】には「からだの働き」、「疾病の成り立ち」、「社会と健康」を配置し、看護学の基盤となる知識の体系的な理解を図る。【専門教育科目】には「基礎看護学」、「成人看護学」、「老年看護学」、「小児看護学」、「母性看護学」、「精神看護学」、「地域·在宅看護論」、「グローバルヘルス」、「看護の統合と実践」、「公衆衛生看護学」、「助産学」を配置し、専門職者としての高い志向をもち、自立して看護を実践できる総合的な能力の修得を図る。
科目は教育課程で養う力に応じて、次の通りに配置する。
①幅広い視野が持てるように「教養」、「情報の理解」の科目を配置し、多言語を理解するために「外国語」の科目を配置する。
②看護の根拠となる知識を身につけるために「からだの働き」、「疾病の成り立ち」の科目を配置する。
③確かな倫理観を身につけるために『生命倫理』、『看護倫理』を配置し、ヒューマンケアリングの基礎的能力を身につけるために『看護学概論』、『看護理論』、『看護技術Ⅰ』、『看護技術Ⅱ』、『看護技術Ⅲ』、『フィジカルアセスメント』、『基礎看護学実習Ⅰ』、『基礎看護学実習Ⅱ』の科目を配置する。
④看護の専門分野における基礎的知識を身につけるために「成人看護学」・「老年看護学」・「小児看護学」・「母性看護学」・「精神看護学」・「地域・在宅看護論」の各『概論』、各『援助論』、『緩和ケア論』、『助産学概論』、『ウィメンズヘルスケア論』、『母子のフィジカルアセスメント』、『ハイリスクケア論』、『助産診断学』を配置し、看護の専門分野における基礎的技術を身につけるために「成人看護学」・「老年看護学」・「小児看護学」・「母性看護学」・「精神看護学」・「地域·在宅看護論」の各『援助演習』、『助産診断・技術論Ⅰ』、『助産診断・技術論Ⅱ』、『助産診断・技術演習』を配置する。
⑤保健・医療・福祉に関して多角的にアセスメントするために『保健医療福祉制度論』、『公衆衛生学』、『疫学保健統計学Ⅰ』、『疫学保健統計学Ⅱ』を配置し、携わる多職種と連携、協働する力を身につけるために『看護コミュニケーション論』、『リハビリテーション論』、『看護管理論』、『家族看護論』、『公衆衛生看護管理論』、『保健行政論』、『学校保健論』、『産業保健論』、『助産管理』を配置する。
⑥国や地域の文化の相違を理解するために『異文化看護論』を配置し、看護者として地域社会及びグローバルな社会で活動できる力を身につけるために『公衆衛生看護学概論』、『公衆衛生看護活動論Ⅰ』、『公衆衛生看護活動論Ⅱ』、『公衆衛生看護活動論Ⅲ』、『国際看護活動論』、『災害看護学概論』、『グローバルヘルス演習』、『グローバルヘルス実習』、『地域母子保健』を配置する。
⑦専門職として看護の総合的知識を身につけるために『総合看護Ⅰ』、『総合看護Ⅱ』を配置し、専門職として看護の実践力を身につけるために「成人看護学」・「老年看護学」・「小児看護学」・「母性看護学」・「精神看護学」・「地域·在宅看護論」・「公衆衛生看護学」・「助産学」の各『実習』、『看護統合実習』を配置し、自己研鑽を積みながら社会に貢献できる力を身につけるために『キャリア設計』、『看護教育論』、『看護研究方法論』、『看護研究Ⅰ』、『看護研究Ⅱ』を配置する。
授業は講義、演習、実習を組み合わせた方法で展開する。講義では、テキストと共に視聴覚教材を用いつつ知識を理解させる。また、講義に先立つ事前学習や課題としての事後学習を提示し、授業外での自己学習の促進を図る。演習では、単独あるいはグループワークで思考訓練を行い、主体的な課題解決へと導く。併せて、シミュレーションやペーパーペーシェントによって看護技術や看護過程の展開を経験させ、実習に繋げる。実習では、これまでに獲得した知識・技術・思考力を総合的に活用し、臨地での体験と共に記述による思考の整理と討論を交えながら看護を体得させる。加えて、自己・他者評価や個人面談によって内省的考察へと導く。学習成果は、各科目の到達目標に対する到達度で評価する。評価方法は定期試験、小テスト、レポート、プレゼンテーションおよび観察とし、評価基準を基に評価する。
本学科は、本学の建学の精神に則り、「共生の心」を備え、豊かな人間性と広い世界観をもって、社会に貢献できる看護専門職を育成することを目指している。そのため、以下の能力を身につけ、所定の単位を修めた者に「学位(看護学)」の学位を授与する。
①幅広い視野と多言語を理解する力
②看護の根拠となる知識
③確かな倫理観に基づいたヒューマンケアリングの基礎的能力
④看護の専門分野における基礎的知識と技術
⑤保健・医療・福祉に関して多角的にアセスメントしながら、携わる多職種と連携、協働できる力
⑥国や地域の文化の相違を踏まえて、看護者として地域社会及びグローバルな社会で活動できる力
⑦専門職として看護の総合的知識と実践力をもち、自己研鑽を積みながら社会に貢献できる力