お知らせ
姫路大学教育学部「2023年度 臨床実習成果発表会」
2023.11.05
姫路大学教育学部において、「2023年度 臨床実習成果発表会」が行われました。
臨床実習を終えた 3 年生を中心とする学生(14 名)が医学及び看護学の知識や技術を医療現場で実際に見学・観察・体験する中で、修得した内容をまとめ、その成果を口頭で発表している様子をご紹介します。
1.目標
臨床実習は養護教諭養成課程のカリキュラムに基づき学習した医学・看護学等の知識及び技術を、臨床を通して「看護の知識・専門性」の深化及び向上を図るための統合学習として位置づけられています。臨床実習では病児やその家族への理解を深めるとともに、地域の医療システムや医療スタッフの役割、地域関係機関との連携について学び、看護の役割及びその活動の概要が説明でき、養護教諭として必要な基本的技能を修得することを目標としています。
2.内容
本学教育学部の実習生は「病院と地域の連携の在り方」「対象者とのコミュニケーション方法や関わり方」「児童生徒の意思決定を促す支援」など、各自の設定したテーマについて患者・患児のそれぞれの視点に立って、問題意識を持ち臨床実習に臨みました。
医療現場で看護師など医療スタッフの患者・患児への援助や接し方などを見学する中で、看護師と養護教諭の職務の共通点に気づき、心身の健康への認識を深めながら養護教諭を目指すうえで必要な資質・能力を高める学びや体験について、養護教諭になるために必要な自身の課題と展望などが報告されました。また同時に今回の臨床実習体験の成果の一つとして、大学での毎回の授業の有効性を実感し再確認できたことで、専門職を目指し全力で日々の授業に取り組むことへの高い内発的動機付けを発表の様子から個々の学生の言葉の端々に感じられました。
姫路大学教育学部の「2023年度 臨床実習成果発表会」は、夏季休業中行われた臨床実習を無事終えた学生から養護教諭になるという強い決意が感じられる発表内容でした。
3.学生の学びの声や「臨床実習を通して学んだこと」(臨床実習報告の資料)より
臨床実習を終えた学生からは、養護教諭が職務を遂行するうえで求められる資質・能力は、「観察力・的確な判断力・確かな知識」また、「患者や対象者及び支援者とのコミュニケーション力」との学びの声が聞かれました。特に、養護教諭として行うコミュニケーションについては、「コミュニケーションは、その人の属性や人となり、病院や学校さらには教室か保健室かといった場所、その場の状況によっても大きく作用されるものであることを学んだ。養護教諭という専門的な知識を持った人であることを自覚し、児童生徒の健康が維持増進され学校が良い学びの場となるように適切なコミュニケーションをとっていきたい。」等の報告もありました。
また、「多職種が連携することで患者の最善の利益を追求すること」「患者の状態をみながら積極的にコミュニケーションをとりつつ生活環境を支援すること」「患者の意思を尊重しつつ意思決定を促す支援すること」など9日間の病院実習を通して、看護師の活動の観察により得た学びを忘れずに「看護師と養護教諭の共通点を活かして児童生徒の対応にあたっていきたい」などの学びの声や「今回学んだことを将来実践に繋げていきたい。そしてまずは、残りの大学生活の学びにより一層力を入れ、将来目指す姿をより明確にしていき、今後の勉学に励みたい。」との報告がありました。